パシフィックセンチュリープレイス丸の内を1400億円でセキュアードが取得 不動産投資マーケット(1) 2009.12
2009年12月22日 by Quality-F
久しぶりの大型物件の取引である。
ダヴィンチが約2,000億円で2006年に取得し、話題となった物件である。そのころから不動産投資のプレイヤーの間では1,000億程度ではないとのことであったが、証券化バブルの影響もあり、過熱した時期の取引ということで、非常に高値の取引と言われていた。
ダヴィンチが取得後にテナントに対して賃料値上げ交渉を行い、NOIの上昇に聖域無く努めた。例えば、所有物件について、マーケットプライスより低位な賃料水準で入居しているテナントに対して賃料値上げの書面を一斉に送った事は記憶にも新しい。ダヴィンチはPFCを賃料水準を6万円/坪中盤程度で試算していたような事から、賃料の大幅値上げは当たり前の試みである。当時は不動産活況の時期であり、一部は訴訟等に発展したケースも見受けられたが、多くのテナントは賃料値上げに応じた模様である。PFCに入居するある法人は、4万円/坪前半での入居あったが、段階的に賃料が上昇する契約であり、結果的に6万円/坪中盤の水準まで上昇したとの話も聞かれた。
今の冷え切ったマーケットから考えると、6万円/坪中盤なんて水準のSクラスのオフィスビルなんてあるわけもなく、東京駅直結の森トラストの丸の内トラストタワー本館でさえ、現在@45,000円/坪程度、その上、フリーレントも当然あるわけで、テナント移動する上では、大変いい時期である。(続きを読む…)