賃料、不動産投資の優良物件です。

賃料

2009年8月11日 by Quality-F

賃料水準といった場合次の3種類が挙げられる。

  1. 現状の入居している賃料 (アクチュアル)
  2. 周辺相場から算出される市場賃料 (マーケット)
  3. 過去の推移及び将来を考慮して求められる標準化賃料 (スタビライズ)

現状賃料 (アクチュアル)

現状の賃料水準とは、収益用不動産を購入する際の実際に入居している賃料水準である。投資家が重要視する賃料水準の一つである。多くの投資家はこの収益を重視する傾向があり、特に保守的な投資家は当該指標を最重視する。一方、当該指標を最重視するリスクとしては、不動産価格上昇局面においては、物件の取引価格に追いつかない状況となり、物件の取得が出来ない状況に陥る。この点、フレキシブルに対応できる外資系企業や新興企業が2008年の不動産バブルで脚光を浴びたのは記憶に新しい事である。

市場賃料 (マーケット)

市場賃料(マーケット賃料)は、物件のポテンシャルを図る上では、最重要な指標となる。これは、当該物件がそのマーケットの中で、一体どの程度の競争力を有し、マーケット内でのポジショニングが把握できるからである。これは、今後賃料が維持できるのか?もしくは下落するのか?現状の賃料は低位であり、実はもっと高い賃料が取れるのか?など、マーケット分析することで、不動産の競争力やポテンシャル、欠点などが浮かび上がる。このような分析を経て、投資家はエクイティコントロールを行い、収益最大化を図るのである。

標準化賃料 (スタビライズ)

標準化賃料とは、変動する賃料の中で標準的な賃料水準も求めるものである。

具体的には、オフィスビルは景気の動向やビルの供給により賃料は大きく変動する。例えば、あるオフィスは2003年のオフィス賃貸市況の低迷期に15,000円/坪であった。その後、市況の回復につれて20,000円/坪まで上昇したとする。そのため、低位な賃料水準で入ったテナントと高位な賃料水準で入ったテナント等、入居賃料水準にばらつきがある。今後、リニューアルも予定しておらず、20,000円/坪以上での成約は難しいことが仮にマーケット分析から予測できる場合に 標準化賃料として例えば17,500円/坪と想定するのである。

賃料にはボラティリティー(変動幅)があることから、これを平準化したものと考えるとわかりやすいだろう。ただし、オフィスについては、市況の変化と共に大幅に賃料水準は上昇、下落するが、賃貸マンションやアパート等のレジデンシャルについては新築時点が最も高い賃料(新築プレミアム)であり、その後賃料の下落を経てある一定の水準で推移していくことに留意されたい。余談ではあるが、日本一のオフィスエリアである丸ノ内が、もっとも賃料のボラティリティーが高い事を付け加えておこう。小生を含め、ボラティリティーという観点からは、賃料水準の変動がほとんど無い(そもそも賃料が低位であることから)地方都市の駅直結等の最高ロケーションのレジデンシャルに魅力を感じる。